日本と世界の高速道路の設備に相違点について解説していきます。
日本の高速道路の特徴として、かなり割高な高速道路料金を徴収しているのですが、世界の高速道路はどうなのか?
早速紹介していきます!
高速道路料金の還元先は?
では、徴収された高速道路料金は利用者に対してどのような形で還元されているのでしょうか?
利用者に還元される使い道を挙げてみると、
- 新規格線の建設
- 既存道路の工事&維持
- 休憩施設の維持整備
- その他利用者向けの改善策
と、いった使い道が考えられます。
この中でも特に、JH(日本道路公団)が廃止し、ネクスコ三社になった後は、「休憩施設の維持整備」のサービスエリア・パーキングエリアの整備とリニューアルに力を入れています。
最近のサービスエリアは、ただの休憩所と思えないくらい充実しています。
例えば、観覧車があったり温泉があったり、高速道路各社はただの休憩所ではなく、わざわざ立ち寄りたくなるスポット、目的地になるようなスポットを目指して、整備を行っているようです。
例えば、この写真は新東名高速道路の「駿河湾沼津SA」なのですが、海沿いに立地していることもあり、上り線の建物は「地中海の港町」をイメージしたヨーロッパ風の大胆かつ以上に立派な設備となっています。
ここでは、
- 駿河湾のオーシャンビューを望めるテラスが設置
- ドッグラン
- 多数の飲食店や売店
- 二階には「プレミアムトイレ」という、清潔感が保たれたリッチなトイレが設置
と、多種多様なトイレが整えられていますし、天気がいい日には富士山も望めます。
そんな豪華なパーキングが全国各地に多数設置されている日本ですが、一方で諸外国の高速道路にあるパーキングは、どんな設備があるのでしょうか?
諸外国のパーキングエリアの設備は?
諸外国のパーキングエリアは基本的には、
- その土地のお土産の販売
- 料理が食べられるレストラン
があったりします。
しかし、その内容は日本のサービスエリア・パーキングエリアのような綺麗・豪華・派手の三銃士ではなく、質素で地味なところがほとんどです。
外国のパーキングエリアは、
- レストランはファストフードのフードコートのみ
- 売店はコンビニにの縮小版
- トイレもヨーロッパなどでは有料
だったりします。
因みに、トイレが有料って外国だと結構当たり前ですが、逆に言えば日本が無料なのは珍しい事なんです。
この写真は、アメリカのバージニア州の、とあるパーキングエリアで撮影したものなのですが、パーキングの施設はこの大きめのトイレだけです。
建屋前の庭もきちんと整備されていそうですし、日本であれば売店くらい置いていそうな雰囲気ですね。(笑)
実際、外国のパーキングエリアにはトイレと自販機程度の設備しかない所が多いです。
高速料金が無料の国だと、わざわざパーキングエリアで高い買い物をしないでも一度高速を降りればいい話で、日本は簡単には降りられない分、サービスをかなり充実させています。
パーキングエリアで名物の料理を食べて、ご当地のお土産を買って足湯に浸かって、なんてことができるのは日本くらいだと思います。
高い高速料金が取られている反面、こういったサービスが充実しているのは、メリットですね。
日本の高速料金は高いのに路面の質が悪い!
サービスエリアとパーキングエリアのクオリティは、日本は大変素晴らしいですが、世界で一番割高な高速料金を徴収しているにもかかわらず、微妙なポイントもあります。
路面の質
これはドイツのアウトバーンの画像ですが、路面上は継ぎ目や凹凸も名少なく、非常に走りやすい印象ですし、無料ですからね。
何が凄いかというと、速度制限無制限の高速走行にも耐えられる路面をドイツは高速料金無料で常に維持し続けているんです。
一方で日本は、
- アスファルトの材質が異なってる、
- 継ぎ目が多い
など、有料でこの路面はどうなの?と思うような状態の場所も割とあります。
アメリカのフリーウェイを走行したことがあるのですが、無料のフリーウェイと日本の高速道路はどちらもクオリティは良いとは言えなかったというのが感想です。
ただ、アメリカは高速道路を無料で走れるという点を考えると、日本は継ぎ目は仕方ないとしても、せめて路面の凹凸は何とかしてほしいですね。
道路の広さ
これは普段、高速道路や幹線道路を利用している方なら、常に感じているのではないでしょうか?
例えば、片道一車線の高速道路ですが、諸外国では片道二車線以上が基本となっています。
というか、一車線の道が「高速道路」として供用されている例は現在ほぼ無いとのことです。
私も実際、いくつかの国で、高速道路や高規格道路を走行してきましたが、「片道一車線」で供用されている道は、走ったことがありません。
例えばお隣の韓国では、暫定二車線の、日本と同じようなスタイルの高速道路がいくつか存在していましたが、2015年の平昌オリンピックに合わせて、全て4車線以上に拡幅したようです。
暫定二車線、または完成二車線の高規格道路は、コストの大幅な削減は期待できるものの、第一の目的である「速達性」ということを考えると、追い越しが可能な四車線以上が、やはり好ましいと言えます。
せめて二車線の道でも、例えば毎分分岐ごとに追い込仕様の付加車線が追加されていれば、コストをそこまで増大させることなく、速達性向上や事故防止に繋がると思います。
それから、工事や事故で片側が走行不能となった場合、一車線を完全にストップさせなければならず、渋滞や事故の原因となってしまいます。
日本の高速道路は車線数が少ないから渋滞が起きる!
日本の高規格道路には「完成四車線」となっている道も非常に多いです。
交通重要と釣り合っていれば、良いのですが、例えば大都市圏の環状道路やバイパスは交通量が非常に多いのも関わらず、四車線規格で作られていたりします。
例えば、東京外環道や名二環といった、都市圏の環状ルートは二車線です。
環状道路は、日本のみならず外国においても、都市部の車の流れを分散させるために、特に近年は重点的に整備されることが多いのですが、日本の場合これらの道路は完成二車線として整備されることの方が多くなっています。
東京の場合、都心部への車の流入を避けるため、
- 首都高中央環状線
- 東京外環道
- 圏央道
の「三環状」道路の整備が進んでいるのですが、外環道の一部区間を除いて、完成二車線で整備されているという状況になっています。
諸外国ではこういった都市部の高速道路は、完成四車線ではなく、六車線以上で整備されてることが多いようです。
アメリカなんかでは10車線以上あるところも珍しくないですからね。
また、土地代の関係かパーキングエリアの間隔も長い事が多く、利用者にとっては、使いづらい道となってしまっているのが現状です。
新しいのと近郊部に建設されている事もあって、ルート自体はまっすぐで坂道も少ない事が多いんですけどね。
まとめ
高い高速料金を徴収しているのであれば、もう少し車線数を増やして円滑な車の流れを実現してほしい思います。
ただ、日本は地価も高い事や、地形的に人口密集地が限られることもあり、そう簡単にはいかないのでしょうけどね。。。
日本の高速道路は有料な事もあって、かなりハイクオリティな施設が整えられている反面、かなり割高な料金体系の為、もう少し何とかしてほしいというポイントが多いのも正直なところです。
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